AKG K612 PRO
2022年の4月に、ふとヘッドフォンを購入した。これまでヘッドフォンを使ったことが無かったのだが、深夜に周りを気にせず音量を上げて音楽を聴きたいときもあるのである。
AKG K612はサウンドハウスで 1.1 万円弱で売られており、レビューも悪くなかったので購入。
このヘッドフォンは有線で、3.5mmのイヤフォンジャックが付いているので、手持ちのADI 2 DAC fsのイヤフォン出力につなげて聴いている。他のヘッドフォンアンプとは比較したことがないので、以下の評価はすべて、ADI 2 DAC fsを通した音の場合である。
私はmacOSで使用しているので、Mac本体がLDACに対応しておらず、Mac本体にBluetooth接続したヘッドフォンだと、ビットレートが最大24bit/44.1kHzに制限される。なので、96Hz以上のハイレゾ音源を聴く場合に、音源やDACの性能をフルに活かした再生ができる点が、(LDACに対応しない私のPCオーディオ環境における)有線のメリットとなる。そして、実際、ハイレゾ音源を再生すると、このAKG K612 PROはなかなかの音質になる。有線であることのデメリットとして、ケーブルの取り回しが気になるものの、短すぎず長すぎずちょうど良い長さだと思う。
AKG K612 PROは、オープンエア系のヘッドフォンなので、以下の特徴がある。
メリット
音場が広め
後に、オープンエアではないイヤフォンとかBluetoothのヘッドフォンを購入したが、それらと比較すると音場は広い方であった。
装着感が良い。そして、軽い。
デメリット
遮音性が悪く、外部の音が入ってくるし、(未確認だけど)音漏れも結構あると思われる。
音質はそこそこである。
ちょっとがさつな感じする。アコースティックなギターがギラギラした感じになる。クラシック音楽は、はっきり苦手で、音色が電子音っぽくなる。安価なヘッドフォンなりの味付けといったところか。
低音は、個人的にはもう少し控えめの方が良いが、許容範囲。
分解能がちょっと甘いと思うが及第点。クラシック音楽でも、オペラや歌曲のようにボーカル主体のものは悪くない。
もう少し予算をかけられる場合はSTAX Spirit S3がお勧めなのだが、私のPCオーディオ環境だとハイレゾ音源を聴く場合にK612 Proの方が高音質になるので、どうしてもヘッドフォンでハイレゾ音源を聴きたい、というときに頼れる存在である。